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歯周病と全身疾患 -口腔がんについて-

前回までで歯周病と全身の病気の関連性、特に糖尿病、循環器疾患、呼吸器疾患について説明しました。歯周病はそれだけでなく、口腔がんなどのさまざまな全身疾患とも関連しています。日本の三大死因は悪性新生物(がん)、CVD、肺炎(厚生労働省調べ)となっており、ひいては歯周病が死因に繋がりかねないものとなってしまいます。糖尿病ほど科学的根拠はまだ明確には解明されていませんが、口腔がんも歯周病との関連が示唆されている病気です。

口腔がんでは、免疫システム中のタンパク質の機能が全体的に変化することで、細胞増殖や転移が促進されます。口腔扁平上皮がんは、最も一般的な口腔内の悪性病変で、一般的に知られているリスク因子は、タバコ、アルコール(Blot 1988)、糖尿病(Goutzanis 2007)、メタボリックシンドローム(Chang 2015)に加えて慢性炎症および感染症(Mantovani 2008)などの全身性疾患が挙げられます。

以前も解説しましたが、歯周炎は慢性炎症を伴う病気で、歯周ポケットの下に多種の細菌が生息しており、それが原因となり免疫防御システムを誘発し、自身のその反応で歯槽骨が溶けます。(細菌が骨を溶かすわけではありません!)世界では6番目に多い疾患と言われており、世界的には1990年から2010年にかけて57.3%増加し、発がんとの関連も指摘されています。(Tonetti 2017)しかしながら、歯周炎と口腔がんとの関連はまだまだ議論されています。

1990年から2018年までに、口腔の健康状態と頭頸部がんとの関連について報告した論文は世界で18件で、これら18の論文のうち、15本が正の関連を示しています。それらのような論文をt統計的に統合するメタ解析によれば、歯周病と頭頸部がんの正の関連はリスクで2.0倍から3.2倍と報告されています。(Shin 2019)しかし、研究間における様々な方法論の違い(歯周炎の評価方法、がんの部位、地理的な違い、対照群の選択など)により、現在の段階では関連性は明確なものではないと言えます。しかし26年間で2万人の非喫煙者をを対象にしているビッグデータでは、歯周病であることで口腔がんのリスクは6.3倍と報告されていて興味深いです。(Michaud 2016) 口腔がんの患者さんは手先が動かなくなったり、治療により免疫システムが弱まったりと、2次的な原因で歯周病にかかりやすいとも考えられています。(Usubuchi 2015)

歯周病を予防しておくにこしたことは間違いありません。これまでの4回でご紹介したように全身の繋がりを介して、歯周病は様々な病気と繋がっています。ぜひそのことを念頭に置き、日頃のケア、定期的なメインテナンスを心がけましょう!

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