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虫歯の防御因子その1

こんにちは。前回まででなぜ歯磨きを毎日しているのに虫歯になってしまうのかというメカニズムについて細かく説明させていただきました。今回からは虫歯に対する防御因子というものがあるので、皆様の虫歯予防に役立てていただくためにお話ししていきたいと思います。主には、だ液、フッ素、抗菌剤やキシリトールというものがあります。それらを簡潔にまとめてお話ししていきたいと思います。

その前にまず1番最初にお話ししておきたいことが歯の構造についてです。歯の最外層というのはエナメル質という人体で1番硬い組織からなっています。このエナメル質は97%がハイドロキシアパタイトという結晶構造の成分からなっていて化学式でいうと「Ca10(PO4)6(OH)2」です。具体的にはこのハイドロキシアパタイトの結晶構造はカルシウムとリン酸のイオンから主になっています。

防御因子1: 唾液

そこで防御因子として話が戻りますが、まず1つ目の唾液は個人個人でだ液の量と能力が異なっていて、虫歯の予防に大きく関わっていることをお話しさせていただきました。キーワードとしては緩衝能と再石灰化になります。皆様覚えているでしょうか?(前回の記事参照

お口の中というのは基本的には中性の環境下になっています。pH(酸性度を表す度合い)が高ければ高いほどアルカリ性、低いほど酸性になっているわけですがお口の中というのは大体7.0前後になっています。

炭水化物や糖類を摂取することでお口の中の酸性度が酸性側に傾いてきます。境界値である臨界pH 5.5を下回ると脱灰という現象が起きて時間が経つにつれて再石灰化という現象が起きます。

この脱灰と再石灰化というのは、ハイドロキシアパタイトの結晶構造であるカルシウムやリン酸のイオンが溶け出すっていうことを脱灰といっていて、逆にそれがだ液の中に浮いている状態から歯の成分に押し戻されるのが再石灰化という現象です。

このように歯は絶えず脱灰と再石灰化を繰り返している訳です。この脱灰の状態から再石灰化が起きるようなアルカリ性方向の状態に戻してくれる作用を緩衝能といいます。

この緩衝能の能力自体が個人差があり、時間で言うと短い人は20分、長い人は90〜120分ぐらいかけて中性に戻ります。

この緩衝能が個人個人で違ういうことでが個々人の虫歯のリスクに繋がってきます。また唾液の量についていうと、1分間で1ml以上の刺激だ液(飲食時など)が出ると十分だといわれています。0.5ml/分 以下は口腔乾燥のカテゴリになります。この量も個人間で異なり、虫歯のなりやすさに関わります。

いかがでしたか?皆様のお口の中の唾液が虫歯の予防に大事なものとなってきます。良く咀嚼すると唾液もたくさん出やすくなるので、ゆっくりよく噛んで食べるのも大事かもしれませんね。是非参考になさってください。次回は2つ目の防御因子、フッ素についてお話しします!

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