以前から歯肉退縮について説明しています。歯の根っこの部分が露出してしまうというのが歯肉退縮の病態でした。今回はそれに伴って患者さんご自身の大きなリスクをいくつかご紹介させていただきたいと思います。
そもそもこの歯肉が何で下がってしまうかというのは主に炎症によるところが大きいです。プラークはご存知のように歯茎に炎症を引き起こすものとして挙げられ、プラークがあることによって歯茎が下がってしまうというのが大きく認められます。それに伴って歯周病もプラークによって引き起こされるものでもあります。
こちらもかなり歯肉退縮を引き起こす大きなファクターとなっているんですがGanssの2009年の研究では歯ブラシの圧力を300gまでにしておいた方がいいということが言われています。
一般的に推奨されている歯ブラシ圧は200gか250gぐらいで、目安としては歯ブラシを指の腹に当ててあげて少し白くなって血流が圧迫されるぐらいがちょうどいい圧力だというふうにされていますので過度のブラッシング圧力というのは歯茎を下げる原因になってしまうのでぜひご注意ください。
こちらはZimmerの2011年の研究にもありますがこの研究ではハードタイプの歯ブラシとソフトタイプの歯ブラシを比較しています。そこでは磨き残しなどを主に見ているんですがそちらの研究でも言われていたことでは、8週間の段階で見てみると、ハードの歯ブラシを使っていたグループというのが歯肉の短縮が認められたと言われています。
そのことからもやはり固い歯ブラシを使うと機械的なダメージが歯茎の周りに生じてしまうので使うべきではないというのが言われています。特に歯肉退縮がある方というのは固い歯ブラシは使うべきではなくなるべくソフトな柔らかいものタイプを使った方がいいです。
次回は歯肉退縮の残りの患者さんのリスクについてお話ししていきます!