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歯肉退縮のリスクファクターその2

前回から歯肉退縮の患者さんご自身のリスクについてお話しさせていただいています。炎症、強いブラッシング、硬い歯ブラシの3つを前回説明しました。残りの3つをご紹介します。

4. 加齢

こちらに関しては何も起きていなくても、例えしっかりメインテナンスを行っていたとしても毎年人というのは0.1mmぐらいは組織のロスが起きてしまうと言われています。他の研究からも明らかになっていてAneurudの1991年の研究などでもたくさん言われていますがそのことからも、単純に0.1mmが1年あたりに起きる組織のロスだとすると10年間では1mm退縮が生じてしまうんです。そうすると徐々に加齢とともに歯茎が下がってくると考えられ、このように局所的じゃないにせよ全体的に歯茎が下がってしまうというのは免れられないかもしれません。

  1. 歯科矯正歴 基本的に歯科の矯正というのは往々にして大体歯が出たり入ったりしているいわゆる乱杭歯というものが原因で歯科の矯正を受ける方が多いです。その場合はご自身が持っている歯槽骨、歯の骨のアーチというのが歯の本数に対して小さいというのが原因で起きてくることが多いのでそうすると治療としては歯並び自体をそのアーチの外側に向けて広げていくように治療していくことが多いです。そうすると歯の歯槽骨の骨の中から歯を外に出そうとするので、骨が歯の表側の部分に骨が存在せずに結果的に歯茎の退縮が起きてしまう、歯ぐきが下がってしまうということが往々にしてあると言われています。いろいろな研究がありますが、2021年のAshfagの研究だと矯正患者で調べたうちの40.3%の人たちが歯肉退縮を患っていたという研究もあります。平均的にはここまで大きくはないかもしれませんがそれでもかなりの人たちの割合が矯正を受けた後に歯茎の退縮が起きてしまうというのが見受けられるかなと思いますので必ず矯正の先生のもとで診断をしっかり受けてから治療を開始するようにしてください。

6. 喫煙

Manchalaの2012年の研究だと喫煙によるリスクは2倍とされています。そもそもタバコ自体は歯周病に対してもすごく悪さをするもので、歯ぐきへの栄養や血液の供給がうまくいかないことや 免疫が抑えられてしまうことが、タバコを吸うと起きることなのでそうすると歯周病がどうしても起きてしまいます。一般的には研究によると歯周病自体もタバコによってリスクは大体4倍ぐらいと言われているのでそのことからも歯周病が起きて歯肉退縮が起きるという経路も考えられますし、タバコ自体が直接歯肉退縮に対して悪さをしてしまうリスクも2倍というふうにされているのでタバコ自体はなるべく控えた方が良いです。特に歯肉退縮や歯周病がある方は徐々に徐々に本数を減らしていくべきかなと思いますのでぜひご検討ください。

今回まで、患者さんのリスクということでご紹介させていただきました。しかしよく考えるとこれらのリスクがあったら全体的に歯ぐきが下がってしまうのか、と考える方もいらっしゃるかもしれませんがよく見受けられるのは局所的に歯茎が下がってしまうというケースも多いです。これ自体はなぜ起きるのかというのは歯や歯茎、この周りの局所的な因子が関わっていることが多いのでその辺りのリスクも次回お話しさせていただきますのでご期待ください。

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